「自己破産の流れはどうなっているのだろう?」というご質問をよくいただきます。
自己破産の手続きには、大きく分けて「同時廃止」と「管財事件」の2種類があり、どちらになるかで流れも期間も変わります。このページでは両方の違いを整理したうえで、弁護士に依頼してから借金の支払い義務がなくなるまでの流れを8つのステップで解説します。
このページの結論
- 弁護士に依頼してから免責が確定するまでの期間の目安:同時廃止で4〜5か月程度、管財事件で6か月〜1年程度
- 弁護士費用の目安:同時廃止見込みで44万円(税込)〜、管財事件が見込まれる場合は別途お見積り
- ギャンブルや浪費が原因の借金でも、事情によっては免責が認められる可能性があります(詳しくはギャンブルと債務整理)
このページの目次
同時廃止と管財事件の違い
自己破産の手続きは、財産の状況などにより「同時廃止」と「管財事件」のどちらかに分かれます。どちらになるかは申立時点ではまだ確定しておらず、裁判所が書類等を踏まえて判断します。
| 同時廃止 | 管財事件 | |
|---|---|---|
| 対象になりやすいケース | めぼしい財産がなく、免責不許可事由(ギャンブル・浪費等)が重くないケース | 一定以上の財産がある、または免責不許可事由がある(原則としてこちらで扱われる)ケース |
| 破産管財人 | つかない | 裁判所が選任する |
| 期間の目安(申立〜終了) | 2〜3か月程度 | 6か月〜1年程度 |
| 期間の目安(依頼〜免責確定) | 4〜5か月程度 | 8か月〜1年半程度 |
| 予納金の目安 | 官報公告費用のみ(1〜1.5万円程度) | 20万円程度〜(財産・負債の規模により変動) |
※上記は一般的な目安です。事案の内容や申立先の裁判所により異なります。正確な見通しは無料相談でご確認ください。
※ギャンブル・浪費が原因の借金は「免責不許可事由」に該当し得るため管財事件(少額管財)になる場合がありますが、その場合でも「裁量免責」により免責が認められる事例があります。詳しくはギャンブルと債務整理をご覧ください。
自己破産の流れ 8つのステップ
STEP1 弁護士に相談。依頼する
自己破産するときには、弁護士や司法書士などの専門家に依頼するのが一般的です。非常に複雑な手続きで、法律知識のない方が1人で進めるのは負担が大きすぎるためです。
無料相談を受け付けている事務所も多いので、借金問題に積極的に取り組んでいる法律事務所へ相談しましょう。相談の結果「破産が適切」ということになれば弁護士に自己破産を依頼します。
- 弁護士がやること:現在の借入状況・財産状況をヒアリングし、同時廃止・管財事件どちらの見込みかを含めた方針をご説明します。
- 期間の目安:相談〜依頼まで即日〜数日

STEP2 受任通知が送られる
弁護士に破産を依頼すると、弁護士が各債権者へ受任通知を送ります。この時点で債権者から破産者への直接の請求は一切来なくなります。
- 弁護士がやること:全債権者へ受任通知を発送。以後の窓口は弁護士になります。
- 期間の目安:依頼後1〜3日以内に発送

STEP3 必要書類を集める
次に自己破産に必要な書類を集めます。多数の書類が必要で、事案によっても書類の内容が異なるので、依頼した弁護士の指示に従ってできるだけ手早く収集しましょう。作成が必要な書類についてはほとんどについて弁護士が対応できます。
- 主な必要書類の例:家計収支表、預貯金通帳の写し、給与明細・源泉徴収票、賃貸借契約書や不動産の登記事項証明書(該当する場合)など
- やること:収集は依頼者、書類作成の多くは弁護士が代行
- 期間の目安:1〜2か月程度(収集の進み具合による)

STEP4 申立をする
書類が揃ったら破産と免責についての申立を行います。弁護士に依頼した場合、弁護士が代理人として破産・免責申立をするので、ご本人が対応する必要はありません。
- 期間の目安:書類収集完了後、数日〜1週間程度で申立

STEP5 破産手続開始決定がおりる
必要書類が揃っていて特に問題がなければ、破産手続開始決定がおります。
同時廃止の場合には、破産手続開始決定と同時に破産手続きが廃止されるので、財産の換価や配当の手続きは行われません。管財人もつかず財産もなくならない、ということです。
一方、管財事件になる場合は、この段階で破産管財人が選任され、財産の調査や債権者集会の準備が始まります。
- 期間の目安:申立から2〜4週間程度で決定

STEP6 免責審尋に出頭する
破産手続開始決定があってしばらくすると、裁判所で「免責審尋」が開かれます。免責審尋とは、裁判官が破産者と面談してさまざまな質問を行い、本当に免責しても良いかどうかを判断するための手続きです。
免責審尋には破産者本人も出頭しなければなりません。弁護士に依頼していたら弁護士も一緒に出頭して横から意見を述べたり助言したりもできます。
管財事件の場合はこれに加えて、破産管財人との面談や、事案によっては債権者集会への出頭が必要になります。
- 期間の目安:同時廃止は破産手続開始決定から1〜2か月後、管財事件は管財人の調査状況により数か月〜半年程度

STEP7 免責決定がおりる
免責審尋の結果、特に問題がなければ数日〜1週間程度過ぎると裁判所で免責決定がおります。

STEP8 免責決定が確定する
免責決定が確定したら、正式に借金を含めた負債の支払い義務がなくなります。
まとめ
以上が自己破産の一般的な流れです。期間の目安は同時廃止で弁護士に依頼してから4〜5か月程度、管財事件で8か月〜1年半程度です。実際の期間は裁判所や事案により異なりますので、詳しい見通しは無料相談でご確認ください。
よくある質問
Q. 自己破産をすると会社に知られてしまいますか?
A. 手続きの内容によっては、勤務先に影響が及ぶ可能性がある職業もあります。詳しくは自己破産と仕事への影響をご覧ください。
Q. 費用が払えなくても自己破産はできますか?
A. 手持ちのお金が少ない場合でも、分割でのお支払いなど対応できる場合があります。詳しくはお金がなくても自己破産できる?をご覧ください。
Q. ギャンブルが原因の借金でも自己破産できますか?
A. ギャンブルによる借金は法律上「免責不許可事由」にあたり得ますが、事情により免責(裁量免責)が認められる事例があります。詳しくはギャンブルと債務整理をご覧ください。
池袋吉田総合法律事務所では借金問題の無料相談にも対応していますので、自己破産をご検討の方はお気軽にご相談ください。